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「THE iDOLM@STER」Side Story
「乙女たちの絆〜７６５プロ女子駅伝部物語」
（立ち読み版）
2009年9月21日「アイドルＭｙＳＴＡＲ２００９」先行頒布予定
「乙女たちの絆〜７６５プロ女子駅伝部物語」所収
プロローグ
「さぁ、『７６５プロ女子駅伝部』の乙女たちのチャレンジもいよいよ大詰め。
まもなく最終ランナーがこの武道館に到着します！」
夏の終わり、日本武道館。
昨日からここでは、帝国テレビの「夏の風物詩」ともいえる名物特番「愛は世界を救う」の生放送が行われていた。
いまから三十数年前、この局が制作していた深夜ワイドショー番組の企画「世界の福祉特集」から発展したこの番組は、高齢者、心身障害者などといった「社会的弱者」が抱える問題をテーマにしたさまざまな企画が取り上げられ、また、視聴者から放送中に集めた募金を原資として、局自体がさまざまな福祉活動への支援を行い「企業利益の社会への還元」の一環をなしている。
いつの頃からか、この番組では芸能人が放送時間中――二十四時間、マラソンで走りぬく企画が始まっていた。
女優、モデル、グラドル、ミュージシャンにお笑い芸人……、これまでに何人もの有名芸能人がこの企画に挑んできたが、今年は一風違っていた。
なんと、平成十年代後半からの数年間で、女性アイドル業界で急成長を遂げてきた芸能事務所「７６５プロダクション」の所属タレント全員が、「駅伝」のスタイルで走る、ということになったのだ。
数時間前、この武道館を走り出した第一走者から、九人の乙女たちが繋いできたタスキが、九人目の走者に受け継がれてゴールへ向かっている。
特大のスクリーンに映されている彼女は、心底疲れ果てているものの、それでも前を向き、懸命にゴールを目指している。
そして、その映像にかぶさるように流れる、武道館の出演者一同の合唱による番組のテーマソング。
夏の終わりを飾るにふさわしい風景である。
……だが、ここに至るまでの道のりは、決して平坦なものではなかった。
――To Be Continued...
＜作者註＞
このSSは、2009年9月に頒布開始予定のオールキャラ長編SS「乙女たちの絆〜７６５プロ女子駅伝部物語」のプレビューです。
本編は2009/9/21の「アイドルＭｙＳＴＡＲ２００９」以後、各同人誌即売会で頒布いたしますので、よろしければ各イベント会場へお越しくださいませ。
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